tomoro2003-10-27

ヒストリーの授業で、チベットのモンク僧の講演会に行って来いと言われたので、ほんのりワクワクしながら行ってきた。

部屋に入ると、金属が擦れあう連続音がひたすら耳に飛び込んでくる。チベット音楽の類だろうかと思っていたら、「マンダラ」を作るための道具が立てる音だった。その道具は、金属製のコーンのような形で先端に穴が開いている。底の方から色とりどりの粉を入れる。そして金属の棒のようなものでコーンの腹のあたりをこすると、少しづつ先端から粉が出てくる。それでマンダラに色をつけていくという作業だった。

マンダラ(曼荼羅)とは、チベットのモンク僧に伝わる、仏教における宇宙を象徴する絵のことである。曼荼羅を書く作業はオープニングセレモニーに始まり、下書き、色づけとなっていく。色づけが終わると、曼荼羅は壊してしまう。曼荼羅を構成していた色とりどりの砂を、皆に分け合い、互いの平穏を祈るためだ。そして残った砂は地面に還してしまう。曼荼羅を書くというイベントの主目的は、祈るというところにある。

「セブンイヤーズインチベット」で出てきたようなモンク僧が目の前にいたので、とても感動したが、講演会は講演会なのでひたすら退屈して肩が凝ってしまった。